神降し

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奏楽と舞人1名による演舞です。

 神楽を奉納するにあたって、この神楽殿に神をお招きするという意味の舞で、人々が秋の収穫をよろこび感謝し、これを氏神様に報告し、神慮を慰める神聖な儀式と信じられています。まず榊を受けて神楽殿、神楽舞人、一般観客を祓い清め、東西南北と、上に取りては日輪・月輪、下に取りては地神・荒神・住神・水神遍く諸神を呼び、そして中央と、神をお招きをするという儀式舞です。

神迎え

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天の岩戸

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登場人物
  天照大神(あまてらすおおみかみ)
  児屋根命(こやねのみこと)
  太玉命(ふとだまのみこと)
  鈿女命(うずめのみこと)
  手力男命(たちかろうのみこと)

弟神・須佐之男命の悪業を嘆き、天照大神は岩屋の中へお隠れになります。すると世の中は常闇となり、災いが起こり始めました。そこで、高天原(たかまがはら)の八百万の神々は再び大神にお出ましいただくため、天安河原に集まり相談をしました。
鈿女命が舞い踊り、賑やかに神々が楽しむ様子を不思議に思われた大神は、岩屋を少し開けられます。これを待ち構えていた手力男命が大岩を押し開き、神々は大神をお迎えし、天に地に光が戻ったという物語です。

恵比須

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関連人物
  大国主命
  事代主命
  蛭子明神

塵 倫

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登場人物
  仲哀天皇(ちゅうあいてんのう)
  高麻呂(たかまろ)
  塵倫(じんりん)

ものがたり

 人皇第14代仲哀天皇の御代、新羅国より日本征伐を企てて数万の軍勢が攻めてきた。
 その中に塵倫という身に翼があり、黒雲に乗って虚空を自由に飛び回る神通自在の大将軍がおり、国々村里を荒らし、多くの人民を滅ぼしていた。我が国にはこの大悪鬼にかなう者なく、そこで天皇は自ら討伐に向かわれ、従者高麻呂に警護させていたところ、六日目に塵倫が襲ってきた旨を奏したので、天皇は天照大神の御神徳と弓矢の威徳をもって塵倫に立ち向かった。
 激しい戦いの末、天皇の射た矢が命中し、塵倫は雲の彼方へ落ちてゆき、数万の敵は退散したという物語です。

鍾 馗

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登場人物
  鍾馗(しょうき)
  大疫神(だいえきしん)


ものがたり

 素戔男神が庶民の悩みであった悪疫の流行を防ぐために、大疫神を打ち除き、人心が安定したという物語です。
 素戔男神が左手に茅の輪・右手に矛を持って舞い、魔術で身を隠している大疫神の姿が、茅の輪を通してみれば見えるということから「茅の輪をくぐれば疫病にならない」ということで、今でも茅の輪くぐりの行事があります。

羅生門

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登場人物
  源頼光(みなもとのらいこう)
  渡辺綱(わたなべのつな)
  坂田金時(さかたのきんとき)
  乳母白妙(うば しろたえ)
  酒呑童子(しゅてんどうじ)
  茨木童子(てばらぎどうじ)


ものがたり

 平安中期、京の都は、長雨、疫病、盗賊の横行など不穏な世情が続いていた。都羅生門で渡辺綱に茨木童子の左腕を切り取られた酒天呑童子は子分可愛さの念に惹かれ綱の乳母白妙の身体に取り入り、自らがその白妙に化けて綱の屋敷に入り込み、ついにその腕をとりかえしてしまうのです。綱は主君頼光の助けを得てこの妖鬼と戦うのですが、鬼達は虚空飛天の妖術で、大江山へと飛び去って行くと言う物語です。

大江山

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登場人物
  源頼光(みなもとのらいこう)
  渡辺綱(わたなべのつな)
  坂田金時(さかたのきんとき)
  紅葉姫(もみじひめ)
  酒呑童子(しゅてんどうじ)
  茨木童子(てばらぎどうじ)
  唐熊童子(からくまどうじ)

ものがたり

 一条天皇の御代、丹波の国大江山に酒呑童子という悪鬼が多くの手下を従えて立てこもり、都はもとより付近の村里に出没して良民を苦しめるので、時の帝は武勇の誉れ高い源頼光に悪鬼退治を命じたのです。頼光は石清水八幡宮から神酒と神剣を授かり、四天王を従え山伏修験者に変じて大江山に向かいます。ついに童子の岩屋にたどり着いた一行は、言葉巧みに童子に神酒をふるまい鬼たちが酔い伏して眠った所を、忍ばせていた刀で切りかかり、大激戦の末見事大悪鬼を打ち取るという物語です。

滝夜叉姫

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登場人物
  大宅中将光圀(おおやのちゅうじょう
  みつくに)
  山城光成(やましろみつなり)
  滝夜叉姫(たきやしゃひめ)
  夜叉丸(やしゃまる)
  蜘蛛丸(くもまる)


ものがたり

 平安時代中期、天慶の乱において平貞盛、藤原秀郷により、無念の最期をとげた平将門の娘、五月姫は父将門の無念を晴らさんと貴船の社に祈願をかけ、その満願の日、貴船の神より妖術を授かり、名を滝夜叉姫と改めた。その後、下総は猿島の地において、多くの手下を集め朝廷にそむき天下に災いをなした。そのため、朝廷により勅命を受けた大宅中将光圀は山城光成とともに、下総に向かい陰陽の術をもってこれを征伐するという物語である。

日本武尊 

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登場人物
  日本武尊(やまとたけるのみこと)
  竹内大臣(たけうちのおおおみ)
  弟彦(おとひこ)
  桜姫 (さくらひめ)
  川上帥(かわかみたける)
  匪の竹(ひのたけ)
  仮の竹(かのたけ)

ものがたり

 人皇十二代、景光天皇の第二皇子・倭男具那命は、筑紫一円に強大な勢力を持って朝廷に背く川上帥征伐の任を受けて九州へと向かいます。時あたかも川上帥の館では新築祝いの宴が催されていました。
 倭男具那命は女装してその宴に紛れ込み、川上帥に近付き、彼に酒を勧めながら期を待ったのです。
 宴も佳境に入ったその時、倭男具那命は忍ばせていた剣を取り出して川上帥を討ち伏せました。川上帥は「西国において、我より強いものはいないと信じていましたが、尊こそは日本一の武勇者です。これからはどうか「日本武尊」と名乗ってください」と言い残して絶命したのでした。

山 姥 

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登場人物
  源頼光(みなもとのらいこう)
  渡辺綱(わたなべのつな)
  山姥(やまうば)
  怪童丸(かいどうまる)




ものがたり

 源頼光は東国の賊徒平定のため、卜部季武を供に従えて、信州明山にさしかかります。この明山には、以前北面の武士の妻でありながら、夫に死別して都を追われた女性が住み、世を呪い、人を恨み、一子怪童丸とともに山賊に成り下がっていたのでした。
 いつしか日も西へと傾き、遠くに見える山家の灯りを頼りに、一行がやっとの思いで求めた宿こそ、あの山姥の家だったのです。
 一行が寝静まったのを見届け、山姥と怪童丸は頼光らの命を狙うのですが、その武勇の前にせめてもと怪童丸の助命を願うのです。
 頼光は母の情けを心に感じ、山姥を許し怪童丸を家来とするという物語です。
 この怪童丸こそ、後の四天王の一人、坂田金時です。

悪狐伝

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登場人物
  三浦介(みうらのすけ)
  上総介(かずさのすけ)
  玉藻前(たまものまえ)
  珍斉和尚(ちんさいおしょう)
  金毛九尾の狐
  (きんもうきゅうびのきつね) 


ものがたり

 インド・中国と、世界をまたにかけて無世の民を惑わせ続けた金毛白面九尾の狐は、鳥羽院の時代に、とうとう日本に上陸してきました。この悪狐は玉藻前という女性に化けて宮中に入り込み、天皇の寵愛を一身に受けていたのですが、陰陽師に正体を明かされで、ここ下野の国の那須野ケ原まで逃げてきたのです。
 ふたたび玉藻前に化けた狐は、この地のお寺に宿を求めます。和尚は快く迎え入れ、もてなしの味噌を 擂り始めるのですが、正体をあらわした悪狐に食われてしまったのでした。
 しかし悪狐退治の命を受けた三浦介・上総介の弓の名手によって、この未曾有の大悪狐もついに射止められてしまいます。

義経平氏追討(旧題・源九郎義経)

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登場人物
  二位の尼(にいのあま)
  平知盛(たいらのとももり)
  能登守教経(のとのかみのりつね)
  源九郎判官義経(みなもとくろう
  ほうがんよしつね)
  武蔵坊弁慶(むさしぼうべんけい)
  伊勢三郎義盛(いせのさぶろう
  よしもり)
  静御前(しずかごぜん)
  知盛の亡霊(とももりのぼうれい)




ものがたり

 源氏と平家の長い戦いの歴史も、いよいよ雌雄を決する時を迎え、壇ノ浦で幼い安徳天皇を抱いた二位の尼を始め平家一門は、源義経・武蔵坊弁慶らによって追いつめられ、ことごとく海中に没し滅びてしまいます。しかし討ち死にした平家の総大将平知盛はその恨みを晴らすべく怨霊となります。その後、後白河法皇の策略によって、兄頼朝から追われる身となった義経は、都を離れ奥州へと落ちて行きます。義経一行が大物浦にさしかかったとき、空が一点にわかにかき曇り、知盛の亡霊が現れます。石清水八幡のご加護と法華経の法力によって難を逃れた一行ですが、この先の多難を思い静御前を気遣う義経。自分がいることで義経に危険が及ぶことを恐れる静。吉野山での身を切るような別れの後、一行は再び奥州へ向かい旅立っていくという物語です。

義経奥州平泉

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登場人物
  源九郎判官義経(みなもとくろう
  ほうがんよしつね)
  武蔵坊弁慶(むさしぼうべんけい)
  伊勢三郎義盛(いせのさぶろう
  よしもり)
  鷲尾三郎義久(わしおさぶろう
  よしひさ)
  川田太郎忠史(かわだたろう
  ただふみ)
  川田八郎武文(かわだはちろう
  たけふみ)
  富樫左衛門泰家(とがしさえもん
  やすいえ)

ものがたり

 「平氏追討」の続編となる物語です。
 静御前と別れた一行は、頼朝の追っ手を逃れ、藤原秀衡をたより奥州平泉を目指します。
 途中、加賀の国・安宅の関では、頼朝の命を受けた富樫氏の嫌疑を受けますが、弁慶の機転と富樫氏の温情により事なきを得ます。
 苦難の末、秀衡の元へたどり着いたのもつかの間、秀衡が亡くなると、頼朝の使命を果たさんと川田兄弟が攻めてきます。義経一行はこれを撃退しますが、秀衡の子・泰衡が動き、義経・弁慶は、その最後を悟るのでした。

土蜘蛛

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登場人物
  源頼光(みなもとのらいこう)
  ト部季武(うらべのすえたけ)
  坂田金時(さかたのきんとき)
  侍女胡蝶(しじょ・こちょう)
  鬼(おに)・・・土蜘蛛の精魂






ものがたり

 大和の国の葛城山に、太古の昔より住み着いている土蜘蛛の精魂が、侍女胡蝶に化け、典薬の守からの使いと偽って源頼光に毒を盛ります。ついに念願を果たしたとばかりに飛びかかる土蜘蛛に必死で対抗する頼光は、「名刀髭切り丸」で斬りつけ深手を負わせるのですが、正体を見破られた土蜘蛛の精魂は、糸を吐きながら逃げ帰ってしまいます。
 源頼光は四天王を集め、土蜘蛛退治を命じますが、この時髭切り丸の太刀を「蜘蛛切り丸」と改めて四天王に授けました。
 葛城山の岩屋についた一行は、土蜘蛛の妖術に悩まされながらも、大激戦の末、蜘蛛切り丸をもってこれを退治するという物語です。

八岐大蛇

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登場人物
  素戔嗚尊(すさのおのみこと)
  足名椎(あしなづち)
  手名椎(てなづち)
  奇稲田姫(くしいなだひめ)
  大蛇(おろち)


ものがたり

 高天原を追われた素戔嗚尊が、出雲の国簸の川にさしかかったところ、老夫婦が「我が娘が年々奪われ、今またこの娘まで呑み取られるときが来た」と櫛稲田姫とともに嘆き悲しんで助けを求めてきました。素戔嗚尊は櫛稲田姫を嫁にもらうことと引き替えに大蛇退治を約束します。老夫婦に毒酒を用意させ、酔った大蛇と大格闘の末見事に退治し、櫛稲田姫と結ばれるという古事記・日本書紀の物語を神楽化したものです。

厳島

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登場人物
 二位の尼(にいのあま)・平時子
 多紀理姫命(たぎりひめのみこと)
 多岐津姫命(たぎつひめのみこと)
 佐伯鞍職(さえきのくらもと)
 安部泰親(あべのやすちか)
 平知盛(たいらのとももり)
 俊寛僧都(しゅんかんそうず)・怨霊
 左馬頭義朝(さまのかみよしとも)・怨霊
 藤原信頼(ふじわらのぶより)・怨霊

ものがたり

 今から千四百年の昔、須佐之男命を御親とする市杵島姫を含む三女神は、国家鎮護を願い瀬戸内海を東に向います。気高い山のある美しい島に辿りつき、この荘厳な地に鎮まります。その後、この島は厳島と言われるようになりました。
 それから5百年の後、安芸守となった平清盛は厳島に参拝し、霊験のあらたかな厳島を平家一門の守護神とします。このご神徳により清盛は、平家の棟梁から太政大臣という天下人へと大出世し、平家一門の全盛期を築きます。天運によって「この世の春」を謳歌する清盛は、平安建築の粋を極め、壮大な厳島神社を建立したのです。
 その頃、出世の道々、葬り去った政敵の僧侶・公家・源氏の怨霊が清盛を襲ってきます。陰陽師と四男・知盛の助力を得て祓うものの、清盛は帰らぬ人となります。清盛の死と共に時代は大きく変わり、平家一門は、壇ノ浦で滅亡し、清盛の妻・二位の尼時子は、幼き安徳天皇をかかえ「波の下にも都は候ぞ」の言葉と共に入水します。数年の後、時子の亡骸(なきがら)が厳島の岸へ流れ着いたと伝えられています。
 国家安泰・平家の繁栄を夢見て建立された厳島。清盛・時子の魂は厳島に鎮まり、互いに慈しみながら移りゆく日本の姿を見守り続けています。